アインシュタイン

奇跡の年とよばれた1905年(特殊相対性理論を含む3本の重要な論文でた年)から100年ということで今年はアインシュタイン関係の本が続々出てます。2冊よんだのですが、1冊があまりにひどかった。

isbn:419862013:image。最初に10章からよんでくれみたいに書いてあるんだけど、その10章があまりにもひどい。ざっとGoogle検索した感じでも10章だけに言及したものが多いです(まあ、ページ数の半分くらい割いてるのが10章なのでしょうがないですが)。ただ9章まではひっかかりやすいところが網羅されているといえるかもしれません。

相対性理論については結構疑問に思っている人が多くてネット上でも結構自説をとなえているひとがいます。それなりに説得力をもつものもありますし、ちょっと無理があるものもありますが、それなりに楽しく読めるモノが多いとおもいます。

これらの説では特殊な状況と仮定している場所では相対性理論は近似的に正しいとしているものが多いこと。また量子力学相対性理論の統一の過程で相対性理論になんらかの修正が加わるというのは結構いろんなところで考えられているということがあり、一考の価値はあるとおもうのですが、この本はちょっとという感じです。

10章が特に酷いのは、現在の相対性理論には問題がある。それは光速度が不変であることで、今見ている星が100万光年離れているとすると100万年前の星を見ているのであって、今の星の状態が見えないのが問題で、それが子供の願いと光速が不変であることの対立であり、だから光を遠隔作用にしようと主張しだすところです。

遠隔作用にしようというのはまだいいとおもうんですが、それに対する合理性が子供の願いしかないのでどうにもできません。

まあ9時間弱の長旅のなかでちょっとおもろいものが読めたということでよしとします。