facebook HOMEについての雑感

facebookFacebookフォンを発表した。
とはいえハードウェア本体ではなく、ホーム画面に注目しないといけないけど。

Facebook Phone発表!Facebookをより快適に利用できるAndroid向けホームアプリ「Facebook Home」とスマートフォン「HTC First」の詳細が明らかに(エスマックス) - IT - livedoor ニュース

2010年のfacebookフォンの噂に関する zuckerbergへのインタビューがあった。
Interview With Mark Zuckerberg On The "Facebook Phone" | TechCrunch

この頃からFacebookがモバイルのプラットフォームになるにはという観点で受け答えをしている。
この頃からぶれてないというのが印象。

Zuckerburgがこの頃から昨日発表されたFacebook HOMEを意識してはいないとはおもわないけれど結果として「プラットフォーム」とよんでいたものは、Facebook HomeによってAppを実行する際のコンテキストをソーシャルな文脈に落としこむことになった。

ソーシャルな文脈、コンテキストって?

これは想像でしかないけれど、おそらくカバーフィードで表示している投稿でメール画面を開けば、その人のメールアドレスが入っている。そういうのを実現させるためのAPIが用意されることになる。スマートフォン内でそういうプラットフォームを実現しようとしているのではないだろうか?

コードでいくとこんな感じだとおもう。

public void onNewIntent(){
  Intent i = getIntent();
  FacebookService home = FacebookService.get();
  // Facebook HOMEから起動されたら直前のコンテキストからメールを用意する。

  if(home.isLaunchedIntent(i)){ 
    SocialContext c = home.getSocialContext();
 
    FbUser fbuser = c.getUser();
    FbCoverPage coverpage = c.getCoverPage();
 
    FbPicture fbpicture = coverpage.getPicture();
    FbUser[] usersInPhoto = c.detectUsers();

    Mail draft = new Mail();
    draft.addTo(fbuser.getEmail());
    for(FacebookUser u : usersInPhoto){
      draft.setCc(u.getEmail());
    }
    draft.addAttachment(fbpicture.getAsPngData());
  }
}

Facebook HOMEで最後に画面に写っていたもの、それはコンテンツや、その人とのコミュニケーションである。そのコンテンツやコミュニケーションをどうにかするためにアプリが起動される。コンテンツをアプリに渡すだけであればAndroidの中ではIntentが担う部分で終わる。

しかし、それにソーシャルな文脈(誰が投稿したか、誰が写っていたか、どんなメッセージが買わされていたか)などをつけることで、それをスマートフォンにおけるユーザーのソーシャルコンテキストと解釈する余地がうまれる(アプリを起動するまでを含む)。

そのコンテキストから起動されたアプリが最も高い精度でそのソーシャルコンテキストとコンテンツを解釈できる。そしてソーシャルな文脈を提供することでプラットフォームになれる。

おそらくソーシャルコンテキストをよみこむためのAPIがプラットフォームから提供されるとおもう。プラットフォームに対応したアプリはソーシャルコンテキストを高品質に反映するようになるだろう。

Facebook HOMEの意義

つまりFacebook HOMEを導入することで、アプリが実行されるコンテキストがコンテンツとビューア/エディタという単純な関係から、ソーシャルな関係、コミュニケーションから生まれたコンテンツとそれをどうにかしたいというソーシャルコンテキストを解釈するアプリへの橋渡しとなる。

今回発表されたFacebook HOMEのはユーザーのコンテキストをソーシャルな文脈に落としこむ、そのコンテキストをアプリに提供することをおそらくモバイルソーシャルプラットフォームの役割を定義した。

その意味でホームアプリ/ランチャーアプリを選択できたのはおそらく慧眼ではないかとおもう。

ソーシャルの時代のプラットフォームをコンセプトとしてちゃんと導き出せた。まずはそれがすごい。

惜しむらくは1年半早ければとやはり思ってしまう。ユーザーが現在のスマートフォンに慣れてしまった。ここからユーティリティとして実現されてしまったスマホユーザーの意識を変えることができるか?は正直微妙だとおもう。